ブルゴーニュ地方にあるジュヴレ・シャンベルタン村を拠点とする生産者のなかでも、最上位として知られる存在。1859年に創業し、2世紀以上にわたってルソー家が代々守り続ける、伝統と格式高いドメーヌです。当初ワインは、バルクと呼ばれるタンクで取引されていましたが、自社で瓶詰めまで完結させ販売するようになった第一人者でもあります。

所有する畑の半分以上が、特級の「グラン・クリュ」に格付け。「ワインの8割はブドウで決まる」という信念のもと、肥料を使用せずに土壌本来の力を引き出す農法や、収穫時期をやや早く設定する熟度の見極めなど、ブドウの徹底した品質管理に定評があります。

生産するのは、ピノ・ノワールによる赤ワインが大半。滑らかでエレガントな味わいが特徴で、特にナポレオンが愛したと言われる「ジュヴレ・シャンベルタン」は、ピュアな果実味と上品な甘み・コクが絶妙に交わる銘酒です。洗練されたみずみずしさがありながら、長期熟成に耐えるボトルも多く、熟成が進むほどにより官能的で妖艶な表情を見せてくれます。

分類

赤ワイン

タイプ

ミディアムボディ

品種

ピノ・ノワール

原産国

フランス

地方

ブルゴーニュ

地区

コード・ド・ニュイ

村

ジュヴレ・シャンベルタンなど

醸造所が瓶詰めまで完結させることを「元詰め」と言います。当初の慣習上タブーとされていた元詰めを、1915年頃に実現させたのがアルマン・ルソーが結成した組織。その背景には、醸造所からワインを買い付けて瓶詰めする「ネゴシアン」による不正の横行がありました。元詰めの普及は、後のブルゴーニュワインの発展に大きく寄与することとなったのです。