今回は、第1回ご好評いただいた「
バカラグラスの独特な魅力!ワイン愛好家のための選び方」に続き、ワイン好きの誰もがご存じのグラスメーカー「リーデル」に関する特集です!
今回は、なかなか聞くことの出来ない「ワイングラスの歴史」にも触れながら、楽しんでいただきたいと思います。
素晴らしいワインをご存知の皆さまだからこそ、少しマニアックなお話を・・・ぜひ最後まで楽しんでください!
リーデルの誕生と世界初のワイングラス
リーデル(REDEL)の誕生は、モーツアルトの誕生と同年、1756年に1代目ヨハン・クリストフ・リーデルによって、ボヘミア地方(現在のチェコ共和国)で創立されました。
歴史は進み、5代目のガラス工芸家フランツ・クサファー・アントン・リーデル氏の時代には、ウランを着色剤と使用したウランガラスを製造し、初めて色付きのガラスを製造することに成功。
英国ではこのウランガラスの蝋燭台が作られ女王に献上されるなど、19世紀までにリーデルは、ガラス製品の製造においてヨーロッパ全域で高く評価されていました。
9代目クラウス・ヨーゼフ・リーデルの功績
20世紀に入り、クラウス・ヨーゼフ・リーデルが9代目として会社を継承。
彼は、ブドウ品種ごとに異なる形状のグラスを設計し、グラスの形状・サイズ・リムの直径の理想的な相関関係を割り出しました。芸術家としての豊かな才能と、形状とバランスに対する並外れた感覚を備えていた事で、ワインのためのワイングラスを開発し、そのパイオニア的発明で「現代のワイングラスの父」となりました。
お気づきの通り、この時代まではワイン専用のグラスは存在しませんでした。もちろん、ブドウ品種別のグラスもリーデルが初めて生み出しました。これこそ、ワインのためのワイングラスを製造する唯一のメーカーたる所以です。
「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」
ブドウ品種ごとに異なる形状のグラスとして初めて誕生したのが、現在も残るソムリエ シリーズの「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」。
その功績は、1950年代から60年代にかけて、数々のデザイン賞を受賞しました。
名前の由来の通り、ブルゴーニュ地方の最高品質のワインを楽しむために設計されたグラスでした。
ソムリエシリーズ
1970年代に入り、クラウス・ヨーゼフ・リーデル(9代目)は、「ブルゴーニュ・グラン・クリュ」をボルドーにあるシャトーに満を辞して持ち込んだところ、「このグラスは、うちのワインには全く合わない。」と一喝。その後、このシャトーと数多くのテイスティングを繰り返し、「ボルドー・グラン・クリュ」が誕生。
このように、農場やブドウ品種、様々なワインに合わせてワインを楽しむことに特化した、世界初、ブドウ品種別形状のグラスシリーズ<ソムリエ シリーズ>として今でも世界中で圧倒的な人気を誇ります。
近年のリーデル
リーデル社も10代目に入り、アメリカ市場の重要性にいち早く気づき、大量生産を目的にした初のマシンメイドによるブドウ品種別形状の<ヴィノム シリーズ>の生産をスタート。
これによってリーデルが生んだ機能性ワイングラスの概念がより手ごろなものになり、世界各国で認知されることになります。
また、11代目マキシミリアン・ヨーゼフ・リーデルは2004年に、ブドウ品種別にデザインされたステムレスなワインタンブラー<リーデル・オー シリーズ>を発表し、
これまでの「ワイン=高級な飲み物」というイメージから、「家庭でも気軽にワインを楽しんでもらいたい」という思いで、現代に合わせECサイトを通した直販など、伝統と革新を大切にするブランドとして、その存在を明確にしています。
そして、現在もなおワイナリーとの共同開発がほとんどで、またハンドメイドでつくられる<ソムリエ シリーズ>は、コレクション性もあり人気のグラスです。
ハンドメイドとマシンメイド
現在販売されているリーデルグラスが、ハンドメイドかマシンメイドかを簡単に見分ける方法をご紹介します!リーデルのグラスの台座には、ワインを美味しく楽しむための信頼の証として、リーデルのロゴマークが刻まれています。このロゴによって、見分けることが可能です。
ハンドメイド
ハンドメイド製品には筆記体のロゴが刻印されています。
- ソムリエ シリーズ
- リーデル・スーパーレジェーロ シリーズ
- ファット・ア・マーノ シリーズ
- ファット・ア・マーノ パフォーマンス シリーズ
- デカンタ
マシンメイド
マシンメイド製品にはゴシック体のロゴが刻印されています。
- ヴィノム シリーズ
- リーデル・ヴェローチェ シリーズ
- リーデル・ワインウイングス シリーズ
- パフォーマンス シリーズ
- リーデル・ヴェリタス シリーズ
- エクストリーム シリーズ
- ワイン シリーズ
- オヴァチュア シリーズ
- リーデル・ワインフレンドリー シリーズ
- SLリーデル・ステムレスウイングス シリーズ
- リーデル・オー シリーズ
- ドリンク・スペシフィック・グラスウェア シリーズ
- タンブラーコレクション シリーズ
マシンメイド(リーデル・ヴェリタス・シリーズ)
マシンメイドの中でも、<リーデル・ヴェリタス シリーズ>には、ブドウ品種まで刻印され低価格でありながらも、特別感を演出してくれます。
また、ハンドメイドと見間違えるほど細く、美しいステムが目を引くこのシリーズで、リーデルのベストセラー<ヴィノム シリーズ>より背高・軽量、台座とステムの繋がりの凹凸も少なく、マシンメイドとは思えないほどの非常に繊細な仕上がりとなっています。
次回:ワインとの完璧な組み合わせ
ここまでお読みいただいた方は、もうリーデルがワイングラス界では、圧倒的な存在だということは、お分かりいただけたと思います!
リーデルは、ワイングラスを製造する上で、工芸品としての美しさ(デザイン性)などだけではなく、ワインを一番美味しく飲むためのグラスを製造するメーカーです。
そして、他社のグラスメーカーとの違いでもあり、独自性でもある「ワインのためのワイングラスを製造する唯一のメーカーがリーデル(RIEDEL)」なんです!
いかがだったでしょうか。
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その中で得た知識や情報を、皆さまにご共有させていただくことで、今後とも長くお付き合いをさせていただけましたらと考えております。
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次回は、実際のグラスとワインでのおすすめの組み合わせをご紹介させていただきます。ぜひ、お楽しみに!